歯ぎしり・食いしばりの症状&セルフチェック
セルフチェック
- 歯ぎしりを家族から指摘されたことがある
- 朝起きると顎が疲れている
- 歯科医院で歯のすり減りを指摘された
- 集中している・緊張しているときに食いしばる癖がある
- 詰め物がよく外れる
- 舌の側面にガタガタとした歯型がついていることがある
- 歯の根の外側が削れている
- 知覚過敏がある
- 原因不明の肩こり、首の痛み、頭痛がある
- 上の顎の中央部分や下顎の内側に骨が膨らんだ部分がある
- 上下の歯を見て噛む面が平らに削れている
- 頬の内側の部分に白くなっている線が入っている
- 舌に歯形がついたように形が印記されている
- 朝起きると顎やこめかみが痛い
歯ぎしり・食いしばりの症状
歯に現れる症状
- 歯のすり減り
- 歯の根の外側が削れてくる(へこんでいる)
- 詰め物がよく外れる、割れる
- 歯が欠ける、歯の破折
骨・全身の症状
- 顎の骨の吸収、歯周病の進行
- 肩こり、首の痛み、頭痛
- えらの張り出し
- 骨隆起(下顎の小臼歯の内側、口蓋など)
歯ぎしり・食いしばりの種類
グラインディング(歯ぎしり)
上下の歯を水平方向に擦り合わせる、もっとも頻度が高く、もっとも歯・顎の骨へのダメージが大きい歯ぎしりです。通常では考えにくい強い力で擦り合わせるため、「ガリガリ」「ギリギリ」とまわりの人が驚くくらいの音が鳴ることもあります。
通常は寝ているあいだに起こるものですが、稀に、起きているときに無意識に起こるケースもあります。
クレンチング(食いしばり)
上下の歯を、垂直方向に強く噛みます。グラインディングのように、水平方向に擦り合わせることはありません。
このような噛み方は、重い物を持つとき、短い時間でパワーを発揮するときなどに、誰にでも無意識に起こり得るものですが、病的なクレンチングはそういった時間以外にも、強く噛んでいます。
グラインディングと同様、ご自身ではなかなか自覚できません。加えて、異常な音は発生しないため、まわりの人からも気づかれにくいという特徴を持ちます。
タッピング
上下の歯をカチカチと小さな音が鳴るくらいに触れ合わせる(軽くぶつける)タイプです。
ここでご紹介する3つの中では、もっとも頻度は低くなります。また、歯や顎の骨に与えるダメージも、比較的小さくなります。
歯ぎしりはなぜ起こる?原因はストレス?
ストレス
歯ぎしりの原因にはさまざまなものが挙げられますが、もっとも大きな割合を占めるのがストレスだと言われています。顎の筋肉が緊張することでコリが生じ、歯ぎしりを引き起こします。
噛み合わせの悪さ
噛み合わせが悪いと、顎関節に偏った負担・緊張が生じ、歯ぎしりの原因になることがあります。入れ歯・ブリッジ・インプラント・被せ物の不適合などにも注意が必要です。
歯並びの乱れ
歯並びの乱れが噛み合わせの悪さにつながり、歯ぎしりの原因になることがあります。
噛み締め癖
普段、日中の何気ないときに噛み締める癖のある方は、夜間にもこの癖が現れ、歯ぎしりになることがあります。
顎関節の磨り減り
加齢などによって、顎関節は摩耗します。これによって噛み合わせのバランスが悪くなり、歯ぎしりを引き起こすことがあると言われています。
歯ぎしり・食いしばりが原因で顎関節症に…?
歯ぎしり・食いしばりはいずれも、顎関節の負担が増大する・偏る原因になり、これが顎関節症につながることがあります。
そしてまた、顎関節症が歯ぎしり・食いしばりを悪化させることもあると言われています。
適切な予防・治療により、これらの発症・悪化リスクを下げることが大切です。
自分でできる対処法
予防として、また治療の一環としてご自身でできる対処法もあります。
- 日中、意識的に食いしばらないように気をつける
- 食べ物を噛むとき、過剰に強く力を入れない
- 日中、スポーツをする際にはスポーツ用マウスピースを使用する
- ストレスをうまく解消する
- 就寝前にスマホ、パソコン、テレビのモニターを見ない
- 頬杖、うつぶせ寝、爪噛みの癖を直す
歯ぎしり・食いしばりの治し方(治療)
マッサージ
顎の筋肉をマッサージすることで、筋肉にリラックスを促し、歯ぎしり・食いしばりの改善を図ります。
マウスピース
型取りをしてマウスピースを作製し、日中や就寝時に装着します。噛む高さが出ることで顎の筋肉がリラックスし、歯ぎしり・食いしばりの改善が期待できます。
また、歯のすり減りを予防できます。
噛み合わせ治療
噛み合わせに問題がある場合には、天然歯のエナメル質を薄く削る、人工歯の形を整えるといったことで噛み合わせを改善し、顎のかかる負担を均等化します。これにより、顎の筋肉がリラックスし、歯ぎしり・食いしばりの改善が期待できます。
より根本的な噛み合わせの改善として、矯正治療が行われることもあります。