歯と歯のあいだに隙間がある状態を、「空隙歯列」と言います。一般には、「すきっ歯」と言います。
ある部位だけに隙間があるケースと、全体的に歯間が広いというケースがあります。
後述するように、乳歯列期は軽いすきっ歯であるのが正常であり、永久歯に生え替わることでその隙間は埋まります。つまり、乳歯列期の軽いすきっ歯であれば、治療が不要となることが多くなります。
ただ、生え替わりによってすきっ歯の解消が期待できるかどうかは、必ず歯科医師に判断してもらうようにしましょう。もちろん、永久歯が生えてからもすきっ歯である場合には、治療を受けることをおすすめします。

すきっ歯は、叢生などの他の歯並びの乱れと比べると、虫歯や歯周病のリスクは低くなります。歯ブラシが届かない、ということがないためです。ただ、きれいな歯並びと比べると、食べカスが詰まりやすいことから、改善するのが理想的です。
矯正治療にかかる費用は、決して安くはありません。実際に、しっかりと歯磨きをし、見た目も気にならないということで、すきっ歯の治療をしないという選択をする方もいらっしゃいます。そのあたりは、歯科医師と十分に相談した上で判断されることをおすすめします。
なお先述の通り、乳歯列期はややすきっ歯であるのが正常です。ひと回り大きい永久歯へと生え変わることで隙間が埋まります。そのため、乳歯列期のすきっ歯は経過観察に留めることが多くなります。ただ、程度によっては治療が必要になることもあります。少しでも心配である場合には、お気軽に当院にご相談ください。