癖による歯並びへの影響

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子供の心と体の健康につながる歯並びと噛み合わせ

子供の心と体の健康につながる歯並びと噛み合わせ

歯並び・噛み合わせの乱れは、「見た目の問題」として捉えられがちです。しかし、汚れが溜まりやすい・磨きづらい」「正しく噛めない」といったことから、「口腔・身体の健康の問題」として捉えることも重要になります。
特に子供は、これから顎・身体が発達していき、これから生え替わりを迎えるということから、歯並び・噛み合わせの良し悪しが将来的な口腔・身体の健康を大きく左右します。
そして歯並び・噛み合わせの乱れの原因に、指しゃぶりなどの「癖」や、「遺伝」があります。遺伝性は取り去ることができないため、癖などの環境要因に注目して歯並び・噛み合わせの乱れの予防・改善に取り組むことが大切になります。

子供の歯並びが悪くなるとどうなる?

虫歯や歯周病のリスクが上がる

虫歯や歯周病のリスクが上がる

きれいな歯並びであれば、歯ブラシが比較的均等に歯ブラシがあたります。一方で歯並びが乱れている場合、磨けている箇所と磨けていない箇所の差が大きくなります。磨けていない箇所は汚れが溜まりやすいことから、虫歯、将来的な歯周病のリスクが高くなります。

口臭や酸素不足へのリスクが上がる

口臭や酸素不足へのリスクが上がる口臭や酸素不足へのリスクが上がる

汚れが溜まりやすい・磨きづらいことから、強い口臭を引き起こす原因になります。虫歯や歯周病になると、口臭はより強くなります。
また、口呼吸や酸素不足になりやすいというリスクも指摘されています。これにより、ウイルスや細菌が容易に体内に入り込んだり、身体の発達に影響を及ぼしたりといったリスクも高くなります。

永久歯の歯並びへの影響

永久歯の歯並びへの影響永久歯の歯並びへの影響

乳歯の段階で歯並びの乱れが認められる場合には、何も対処しないでいると、永久歯の歯並びも乱れてしまう可能性が高くなります。また、乳歯列期に一見して異常がなさそうな場合も、癖などの環境要因を抱えている場合には、生え替わりを経て、歯並びが乱れてしまうおそれがあります。
少しでも心配な場合には、5~6歳くらいのタイミングを目安に、一度当院にご相談ください。

歯並びが悪くなる子供の癖とは

歯並びを乱してしまう主な癖をご紹介します。いずれの癖も、装置を使った治療、トレーニングなどにより改善が可能です。
気づいた時には、お早めに当院にご相談ください。

指しゃぶり

生後2~3カ月くらいから見られる、子供の代表的な癖です。指しゃぶりがあれば即歯並びが悪くなる、というわけではありません。歯並び・噛み合わせに影響するのは、4歳以降の指しゃぶりです。
「やめなさい」と叱るのではなく、「もうお兄ちゃん・お姉ちゃんだからね」「幼稚園に行くんだからね」といった、“大きくなる”ことと関連させて諭すと、やめやすくなります。

爪を噛む

前歯で爪を噛むことは、出っ歯や受け口の原因になることがあります。また、エナメル質が削れるといったことも起こり得ます。
ストレスを原因として発生することもある癖と指摘されています。優しく指摘しながら、子供のまわりにあるストレス要因を見直しましょう。

口呼吸

やわらかいものばかり食べてお口回りの筋肉が十分に発達していないこと、鼻詰まりなどを原因として生じる癖です。口が開きっぱなしになり、唇の筋肉による押さえつけが不足するため、出っ歯や受け口の原因になると言われています。
お口回りの筋肉を鍛える治療のトレーニングなどにより、改善が可能です。鼻詰まりがある場合には、その治療も必要です。

舌癖(舌で歯を触る・押し出す)

舌で歯を触る癖、押し出す癖など、舌の癖の総称を「舌癖」と呼びます。
出っ歯、受け口、すきっ歯などの原因となる癖です。
治療とトレーニングにより、舌の正しい位置を覚えることで、改善が可能です。

頬杖をつく

頬杖は、過蓋咬合などの歯並びの乱れの原因となる癖です。
頬杖は、主に筋力の不足によって引き起こされると言われています。普段から外遊びをさせること、姿勢を正すことで、改善が可能です。

片側の歯だけで噛む

左右どちらか、片側の歯だけを使っていると、顎の左右バランスが乱れ、歯並び・噛み合わせに悪影響を及ぼします。
この癖は、虫歯を放置している子供に現れます。噛んだ時の痛みを避けようと、痛くない方の歯で噛んでしまうのです。

子供によくある不正咬合の問題

子供によくある不正咬合の問題

子供によく見られる不正咬合の例をご紹介します。下記以外のものであっても、「おかしいな」と感じた時には、お気軽に当院にご相談ください。

歯がガタガタ(叢生)

歯が前後に重なり、ガタガタとして見える歯並びです。顎の発達の不十分が主な原因となります。その他、歯の大きさ(顎に対して1つ1つの歯が大きい)が影響して起こることもあります。「八重歯」も叢生の1つです。

出っ歯(上顎前突)

上の前歯が、下の前歯より大きく前方に出ている歯並びです。下顎の発達の不十分、遺伝、指しゃぶり・口呼吸・舌癖などの癖が影響して出っ歯になるケースが多くなります。

受け口(下顎前突)

下の前歯が、上の前歯より前方に出ている歯並びです。上顎の発達の不十分、遺伝などが影響します。顔貌がコンプレックスとなることも多くなります。
骨格に大きな問題がある場合には、3歳頃から治療が必要になるケースもあります。

オープンバイト(開咬)

奥歯を自然に噛み合わせた状態で、上下の前歯のあいだに空間がある状態です。前歯で食べ物を噛み切ることが難しいこと、口呼吸になりやすいことから、身体の発達にも影響します。

クロスバイト(交差咬合)

奥歯の噛み合わせが上下逆になっている歯並びです。一見して大きな異常がないように見えることもあるため、歯科医院できちんと診てもらうことが大切です。
4歳以降の指しゃぶりを原因として起こりやすい歯並びの乱れです。

子供の歯並びの変化を放置すると?癖を治す重要性

子供の歯並びの変化を放置すると?癖を治す重要性

歯並びの乱れは、基本的に放置した期間が長くなるほど、治療も大変になります。
骨格に問題のある重度の受け口(下顎前突)などでは、大人になってからでは手術が必要になることがあるほどです。
そして、歯並びに悪影響を及ぼす「癖」が残っている場合には、矯正治療をしてもその後、再度歯並びが乱れてしまう可能性が高くなります。癖が原因で歯並びが乱れるわけですから、当然と言えば当然です。
癖を早期に、できれば子供のうちに解消しておくことで、矯正治療の成果が得られやすく、また後戻りが起こりにくくなります。

小児矯正で子供の癖を治すメリット

ではここで、小児矯正で子供のうちに癖を治していくメリットについてご紹介します。

顔のバランスが整う

出っ歯、受け口などの歯並びの乱れは、特にお口回りの顔貌にも悪影響を及ぼします。また、顎のズレによって顔貌に左右差が生じることもあります。
矯正治療によって癖・歯並びを改善することで、お顔のバランスが整い、またその状態が維持されやすくなります。

将来的な矯正治療が不要になる・軽減できる

子供のうちに矯正治療を受けておくことで、大人になってからの本格的な矯正治療が不要になる可能性が高くなります。また必要となった場合も、負担の少ない治療で済んだり、治療期間が短くなったりすることがほとんどです。

抜歯をせずに治療できる可能性が高い

小児矯正では、子供の顎の発達、生え替わりといった「変化」をうまく利用しながら、永久歯を正しい位置へと導きます。そのため、これ以上の顎の発達が見込めない大人と比べると、抜歯が必要になるケースが少なくなります。

当院の小児矯正について

床矯正

歯に内側から力をかけ、顎の骨の幅を広げる装置です。これにより、永久歯がきれいに並ぶためのスペースが確保されます。
食事、歯磨きの際には取り外せます。

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マイオブレイス

上顎の適切な発達を促す、マウスピース型の矯正装置です。歯を動かす装置ではなく、お口回りの筋肉を鍛え、癖を取り除くことで、歯並びの乱れの予防・改善が期待できます。
装着時間は「就寝中+日中の1時間」と短く、幼稚園・学校に着けていく必要はありません。

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急速拡大装置

短期間で上顎の成長を促し、永久歯がきれいに並ぶためのスペースを確保することのできる装置です。骨自体を拡大することから、後戻りも起こりにくいと言われています。
固定式であり、ご自身での取り外しはできません。

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